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今必要とされるオフィスリノベーションとは?~賢い進め方を解説~

公開:2022.12.19 更新:2026.06.04

オフィスリノベーションは、単に空間を刷新するだけでなく、業務効率や生産性の向上、採用競争力の強化など、組織にとって多面的な効果をもたらします。しかし、その恩恵を最大限に引き出すためには、時代の変化を正しく読んだうえで方向性を定めることが不可欠です。

リモートワークの定着、ハイブリッドワークの拡大、ビデオ会議を前提としたコミュニケーション設計——こうした変化は、従来型のオフィスレイアウトや働き方の常識を大きく塗り替えました。事業成長を後押しするオフィスのあり方は、時代とともに変わり続けています。

本記事では、現代の働き方に即したオフィスリノベーションの考え方を軸に、具体的な進め方・費用の目安・実際の事例まで体系的に解説しています。オフィスの見直しを検討されている方は、ぜひご参考にご覧ください。

目次

オフィスリノベーションとは

今必要とされるオフィスリノベーションとは?~賢い進め方を解説~

オフィスリノベーションとは、単なる内装の刷新にとどまらず、組織の働き方・文化・将来像を起点に、オフィス空間そのものを再定義するプロセスを含みます。

オフィス移転とは異なり拠点は変わりませんが、増床・縮小を伴う場合もあります。対象範囲は内装デザインにとどまらず、動線計画やレイアウト・ゾーニングの見直し、オフィス家具の刷新、照明・空調・水回りの改修まで多岐にわたります。

成功するリノベーションに共通しているのは、「現状の課題の可視化」「社員へのヒアリング」「中長期を見据えた設計」という3つのプロセスを踏んでいることです。表面的な見た目の改善ではなく、人と組織のパフォーマンスを引き出す空間づくりこそが、リノベーションの本質といえます。

オフィスリノベーションとオフィスリフォームの違い

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両者の違いは、介入する深度と目的にあります。

オフィスリフォームは、エントランスや会議室、トイレなど特定箇所の老朽化解消すを主な目的とした、部分的な改修を指します。一方、オフィスリノベーションは「このオフィスはどうあるべきか」という問いから始まり、空間全体の構造・レイアウト・デザインを根本から再構築するものです。

課題が局所的であればリフォームで対応できますが、働き方の変化や組織体制の変更、採用・ブランディングへの影響まで視野に入れるならば、リノベーションという選択が適切です。

オフィスリノベーションの費用相場

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費用は、オフィスの広さ・工事範囲・仕様のグレードによって大きく変動します。

費用の主な項目

主な費用項目は以下のとおりです。

・施工費:壁・床・天井の工事、電気・空調・水回りの改修
・設計・デザイン費:レイアウト設計、インテリアデザイン監修
・家具・什器費:新規購入費および既存什器の処分費
・その他:仮移転費用、通信インフラの整備費など

費用の目安

費用感をつかむうえで、実際の事例を参考にするのが最も確実です。

約30坪のオフィスでは、スライディングウォールを設置して可変性のあるワンルームに改修し、家具は一部造作・残りはお客様手配とすることでコストを抑え、総額450万円での完成を実現しました。

一方、130坪の大規模リノベーションでは、スケルトン天井への変更や高意匠の内装仕上げ、インポート家具専門コーディネーターとの家具選定など、細部へのこだわりが積み重なり、総額2,550万円となりました。

坪単価に換算すると、前者は約15万円、後者は約20万円となり、仕様によって1.3倍以上の差が生じることがわかります。具体的な見積もり事例については、下記の記事をご参照ください。

オフィスリノベーションの進め方

今必要とされるオフィスリノベーションとは?~賢い進め方を解説~

オフィスリノベーションを成功させるためには、以下のステップに沿って、計画を確実に積み上げていくことが重要です。

Step1|目的を明確にする

最初に問うべきは「なぜ、今リノベーションするのか」です。
目的が曖昧なまま進めると、完成後に「思っていたものと違う」という齟齬が生じやすくなります。「増員による執務スペースの不足解消」「フリーアドレス導入による固定費削減」「採用強化を目的としたオフィスのブランディング刷新」など、リノベーションの目的を言語化し、関係者間で合意を取ることが出発点です。

Step2|予算を決める

予算は、目的と優先順位をセットで考えることが重要です。
初めてのリノベーションで相場感がつかみにくい場合は、まず複数のオフィスデザイン会社に概算見積もりを依頼し、費用感を把握するところから始めるとよいでしょう。予算に上限がある場合は、「エントランスと執務スペースは注力し、バックヤードはコストを抑える」など、エリアごとに投資の濃淡をつける判断が、全体の完成度を高めるうえで効果的です。

Step3|具体的な工事内容を決める

目的と予算が定まったら、実際の工事内容を詰めていきます。
全体をスケルトンから作り直す全面改修から、レイアウトはそのままに仕上げ材を張り替えるリフレッシュ工事、一室だけを用途変換する部分改修まで、選択肢は幅広くあります。内装材・家具・照明は、選定先やグレードによって費用が数倍変わることもあるため、デザイン会社と連携しながら予算内で最大の効果を引き出すための取捨選択を行いましょう。

オフィスリノベーション事例

今必要とされるオフィスリノベーションとは?~賢い進め方を解説~

実際のリノベーションは、企業ごとの目的・規模・働き方によって、その内容も仕上がりも大きく異なります。ここでは、弊社が手がけた事例の中から、目的や課題感の異なる3つのケースをご紹介します

ケース1|社員のアイデアを形にしたオフィス

「ポストコロナ時代のハイブリッドワークに対応した職場環境の構築」を目的に実施。お客様が社員と共に作成したRFP(要求仕様書)を起点に、プロの視点からのアイデアを加えながら計画を精緻化。社員の声が空間に宿る、主体性の高いリノベーションとなりました。

ケース2|ABWを実現したオフィス

「出社したくなるオフィスへの転換」をミッションに掲げ、全席固定からフリーアドレスへ移行。オープン席・ファミレス型ブース・個室テレブースなど、業務の性質や気分に応じて働く場所を自律的に選べるABW(Activity Based Working)環境を実現しました。出社率の向上と集中・協働の両立が、空間設計によって達成された事例です。

ケース3|代表の世代交代を機に生まれ変わったオフィス

「社員一人ひとりが誇りを持って働ける空間へ」という経営ビジョンのもと、自社ビルを段階的にリノベーション。一度に全面改修するのではなく、フロアや用途ごとに優先順位をつけて進めることで、業務継続性を保ちながら理想のオフィスを実現しました。

その他の事例については、下記の記事をご覧ください。

おしゃれなオフィスリノベーションを実現するポイント

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「おしゃれなオフィス」は、センスや予算だけで生まれるものではありません。。ここでは、外見の美しさにとどまらず、働く人の意欲や企業イメージの向上にもつながる、オフィスデザインの本質的なポイントを3つの視点からお伝えします。

おしゃれなオフィスの3つの共通点

デザイン性の高いオフィスに共通しているのは、次の3点です。第一に、空間のどこかにさりげない遊び心や意外性が宿っていること。第二に、「いかにもオフィス家具」ではない、ライフスタイルショップに置かれているような家具が採用されていること。第三に、詰め込まず、余白を意図的に設けた空間構成になっていることです。この「引き算の美学」が、洗練された印象を生み出します。

押さえておきたいデザイントレンド

現在主流となっているのは、業務内容や人数に応じてレイアウトを柔軟に組み替えられる「アジャイルオフィス」、偶発的なコミュニケーションを誘発する動線・配置計画、そして長時間でも疲れにくいバイオフィリックデザイン(自然素材・植栽・採光の活用)です。機能とデザインを両立させる視点が、これからのオフィスには不可欠です。

デザインを超えた「ブランディング」という視点

近年注目されているのが、企業の価値観・ビジョン・文化をオフィス空間で体現する「ブランディングオフィス」という考え方です。コーポレートカラーを軸とした内装計画、企業の歴史やミッションを表現したグラフィック壁画、採用候補者や取引先へのメッセージが込められたエントランス設計など、オフィスをコミュニケーションメディアとして機能させる企業が増えています。

下記の記事では、参考になるおしゃれなオフィスデザイン事例を多数掲載しています。

【外資系企業のオフィスリノベーション】日本企業との主な違い&注意点

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外資系企業のリノベーションには、日本企業とは異なる固有の課題があります。

外資系企業と日本企業の違い

コーポレートカラーや企業ロゴの使用ルールがグローバルで統一されていることが多く、デザインの自由度に制約が生じる場合があります。また、ファシリティマネジメント部門が本社主導で各拠点を一括管理しているケースでは、意思決定のルートが複雑になり、承認に時間がかかることも少なくありません。

連絡ルートを事前に整理・共有する

自社担当者・本社(海外)・オフィスデザイン会社の三者間で、誰が何を決裁し、どのルートで連絡を取るかを明文化しておくことが重要です。承認フローの不明確さは、工期の遅延やコスト増の主因になります。

ブランドガイドラインを早期に共有する

内装やサインのデザインに関して本社ガイドラインが存在する場合は、プロジェクトの初期段階でオフィスデザイン会社に共有し、対応可否を確認することが不可欠です。後工程での仕様変更は、費用と工期の両面でリスクになります。

外資系企業の対応実績があるパートナーを選ぶ

英語での契約書・仕様書のやり取り、海外本社との直接交渉など、外資系企業特有の業務フローに慣れたオフィスデザイン会社を選ぶことが、プロジェクト全体のスムーズな進行につながります。実績の有無は、初回の打ち合わせで確認しておきましょう。

その他のポイントについては、下記の記事をご覧ください。

まとめ

オフィスリノベーションは、空間を刷新する工事である以上に、組織の働き方と未来をかたちにする経営的な営みです。成功の土台となるのは、目的の明確化・予算の適切な配分・信頼できるパートナー選びの3点に尽きます。
リノベーションの真の効果は、完成後の社員の行動や組織パフォーマンスの変化の中に現れます。出社率の向上、コミュニケーションの活性化、採用への好影響——こうした変化を意図して設計できるかどうかが、「きれいなオフィス」と「機能するオフィス」を分ける分岐点です。

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