今必要とされるオフィスリノベーションとは？～賢い進め方を解説～

オフィスをリノベーションしたいとご相談いただく昨今のお客様にオフィス課題を伺うと、多く挙げられるのが“社内のコミュニケーション不足”です。

テレワークや時差出勤などによって、以前の様な社員同士の交流が減り、チームワークが乱れたり、生産性が下がったりしているようです。

一方で、長引くコロナの影響で変わってしまった勤務形態を、元通りにするのも難しいという現状があります。

このような中で行うオフィスリノベーションは、個人業務に集中できるスペースと、社員同士の交流が可能なスペースの両方を兼ね備えた空間を創るというのがポイントとなります。

ある時は、家やカフェと同じように個人業務に集中する目的でオフィスを使い、ある時は、上司への相談や同僚とコミュニケーションを取るのためにオフィスに来るなど、オフィスに複数の役割を持たせることで自然と人が集まり、リモートワーク中心の働き方はそのままに、会社全体を活気づかせることができます。

ここからは、オフィスリノベーションの具体的な方法を解説していきます。

“オフィスリノベーションを行うには、大規模な予算が必要なのでは？”と考える人も多いと思います。
もちろん、オフィス全体を見直し本格的にリノベーションした方がより利用しやすく、快適な空間に変わりますが、限られた予算でできることもあります。

限られた予算でリノベーションを行う時は、まず優先順位を押さえておくことが大切です。

＜基本的な優先順位＞
１）業務スペース
↓
２）コミュニケーションスペース
↓
３）休憩スペース

また、スペース全体をリノベーションする余裕が無い場合には、床や壁を貼り替えたり照明を新しくしたりする部分的な“リフォーム”だけでも、オフィスの印象を変えることは可能です。
また座席や什器の位置を変えるといった簡単なレイアウト変更であれば、専門業者に頼らず社内で行うこともできます。

今の業務スペースに求められるのは、業務内容に応じて選べるABWスタイルへのリノベーションです。
具体的には、複数で使える大テーブル、カウンター席、個人ブース席、ファミレスブースといった様々なタイプの座席を配置するといった感じです。

また、フリーアドレスにする場合は、個人の荷物を収納できるロッカーも必要となります。

フリーアドレスについては、席が固定化されやすいという問題がよく挙げられます。
それを避けるためには、使った座席のクリーンネスをルール化すること、すべての席をデザイン的にも機能的（電源や照明など）にも最適化すること、マネージャー陣が率先して様々な席を利用すること、といった工夫が大切となります。

今のコミュニケーションスペースに求められるのは、業務スペースとは区別された場所に配置された、業務スペースとは一風変わった洒落感のある内装です。

具体的には、パーティションなどを活用して、業務スペースからできるだけ見えないところにレイアウトすることや、ソファ、小上がりコーナー、バーカウンターなどといった、少し遊びの効いたインテリアを取り入れることがポイントとなります。

弊社のお客様で、コミュニケーションスペースにピンボール、ダーツ、卓球台といった遊び道具を置いてレクリエーションルームとしつつ、卓球台をミーティングテーブルとしても活用できるようにする、といった利便性を追求したリノベーションを施した事例もあります。

休憩スペースとは、個人的な相談をしたり、横になって休んだり、体調が悪い時の救護室として使ったりできるスペースのことです。
最近、弊社のお客様でもオフィスリノベーションを機に、新しく休憩スペースを作りたいとご要望されることが増えてきました。

休憩スペースを作る際には、プライバシーを守れるように個室にすることや、横になれるソファベッドなどを設置すること、リラックスできる内装や照明にすることがポイントとなります。

ここからは、弊社が手掛けたオフィスリノベーション事例をご紹介していきます。

こちらは、「開放的で、居場所を選べる、落ち着くオフィス」といったコンセプトを元にリノベーションした事例です。

元々のベースはそのままに、エントランスを広くしたり、倉庫の位置を移動させたりといったレイアウト調整を行いました。

また座席は、フロアのシンボル的な存在のビッグテーブルを中心に、丸テーブルのミーティング席や、ソファ席、ファミレス席、個人ブース席など、様々なタイプの座席を配置しました。
また、休憩やTV会議ができる個室も２つ完備されています。

個人ブース席は、フェルト素材のパネルを繋げて自由にカタチ作れるタイプのものを採用しています。

内装は木目調を中心としたナチュラルで居心地の良い雰囲気に生まれ変わりました。

※本オフィスリノベーションの詳細は、こちらでご紹介しています。
「居場所を選べる快適空間！ABWスタイルのオフィスデザイン事例」

こちらのオフィスは、固定席を残しつつ広い敷地面積を活かして、円卓やファミレスブース、スタンディングデスク、完全個室のテレキューブなどを様々な座席を設置し、気分によって業務場所を変えられるようにリノベーション事例です。

コミュニケーションスペース兼休憩スペースは、“社員が安心して休める空間にしたい”という代表からのご要望もあり、他から中が見えない場所にレイアウトされています。
中には、モミ玉と温感ヒートディスクが一体化した「パナソニック」のマッサージチェアや、リクライニング機能のある3名がけの電動ソファ、ドリンクが揃ったバーカウンターなどが完備されていると共に、壁画アートなどを用いた洒落感のある内装になっています。

※その他のオフィスリノベーション写真についてはこちらでご紹介しています。
「社員の喜ぶ工夫が満載！スケルトンの天井が開放的なオフィスデザイン事例」

こちらのは、“業務機能中心のオフィスから、1人時間を快適に過ごせるリフレッシュスペースを兼ね備えたオフィスに変えたい”というご要望を元にリノベーションした例です。。

新しく作った休憩スペースは、業務スペースと同じフロアにレイアウトされているのですが、高さ1600mmのパーティションを立てて目線が隠れるようにしました。
また、スターバックスをイメージさせるような、ブラックフレームや木目調柄、モルタル調の塩ビタイルを取り入れると共に、様々なデザインのカラフルなチェアを置くことで、業務スペースとは気分が変えられるような内装を施しました。

※オフィスのレイアウト図面やリノベーションの詳細はこちらでご紹介しています。
「業務時間も一人時間も快適で落ち着ける…カフェ風オフィスデザイン事例」