日経ニューオフィス大賞3社から観る、オフィスデザインのヒント

オフィスデザインの最新トレンドが分かる「日経ニューオフィス大賞」
つい最近2021年度の受賞オフィスが発表されたところではありますが、まだ詳細が公表されていないため、今回は2020年度の受賞オフィス3社にフォーカスを当てて、これからオフィスを移転・リフォームをされる方のヒントとなるようなポイントを解説したいと思います。

今回は、見事日経ニューオフィス大賞に選ばれた
・梓設計本社オフィス「HANEDA SKY CAMPUS」
・TRI-AD 日本橋オフィス
・ミクシィ本社オフィス
をピックアップ、各社のオフィステーマやこだわり、新オフィス完成までのストーリーなどをご紹介致します。

※今回の記事は、雑誌「THE BEST OF OFFICE2020」の内容を参考に弊社の考察を加えてまとめています。

目次

オフィスデザインのトレンド最先端!梓設計本社オフィス「HANEDA SKY CAMPUS」

日経ニューオフィス大賞3社から観る、オフィスデザインのヒント

今回見事、経済産業省大臣賞に輝いたのは、株式会社梓設計の本社オフィス「HANEDA SKY CAMPUS」です。
本社は元々2拠点あり、その中の1拠点は4フロアにまたがっていたのですが、それらをすべてを今回の新オフィスに集結させました。
その広さはなんと5,300㎡!元々大型物流倉庫だった場所です。

●オフィスデザインのテーマは「オープンイノベーション」
社員数の多い会社では難易度の高いと言われている“ワンフロアオフィス”に、同社が敢えて挑戦した理由、それは「オープンイノベーション」という新オフィスのテーマにあるようです。

まず、同社の設計事業においてイノベーションを起こしていくためには、部門を超えた積極的なコミュニケーションの誘発が必要だと考えたそうです。
そして、社員のクリエイティビティと生産性を共に向上させる自由な働き方を実現させるためには、
全社員の顔が見える、オープンオフィスがベストだと考えられました。

オフィスデザインは、社内コンペで決められました。
多数の希望者の中から、ある若手社員のアイデアが採用されて設計がスタートしたそうです。
その後完成までのオフィス構築のプロセスは、全社員にオープンにされたというのも印象深い点です。

●自社のオフィスを実験の場として使う取り組み
「HANEDA SKY CAMPUS」はオフィスであると同時に、実験の場として活用されている要素もたくさんあります。
例えば、“環境センサー(気温、湿度、CO2)”や“サーカディアン照明”“位置情報システム”の導入です。
これら蓄積されたデータは、クライアントの建物や都市設計などにおいて活用されていきます。

またオフィスのカーペットは、数百種類をシリーズごとに集めてゾーンを分けされて敷かれており、
クライアントやデザイナーが比較できるようになっています。
カーペットのショールームの様な役割を果たしています。

●誘発型フリーアドレスとは?
同社の新オフィスは、基本的にフリーアドレスなのですが、部署毎の収納棚を設置して、部署のくくりが緩やかに可視化されることを目指しているそうです。
このような仕組みを誘導型フリーアドレスといいます。

これは自由になりすぎて逆に社員が業務場所を迷ったり、チームや上司とのコミュニケーションに工数が取られることを防ぐことにも繋がります。

またオフィス内には、ワークスペースだけでなく、個室ブース、模型室、ワーキングラウンジ、カフェテリアなどを完備しており、スケルトンの高い天井やコンクリート打ちっぱなしの壁など、物流倉庫ならではの開放感を存分に生かしたレイアウトになっています。
また、随所に木材や緑を取り入れてリラックスできるインテリアにまとめているのも特徴的です。

※画像参照:https://www.nopa.or.jp/prize/contents/prize/2020/azusasekkei.html

多様性を意識した、エンジニアのためのオフィスデザイン「TRI-AD 日本橋オフィス」

日経ニューオフィス大賞3社から観る、オフィスデザインのヒント

次にご紹介するのは、クリエイティブ・オフィス賞に輝いたTRI-ADの日本橋オフィスです。
TRI-ADは、トヨタ自動車、デンソー、アイシン精機の共同出資で設立された会社で、自動運転技術を中心に、モビリティのソフトウェア開発事業を展開しています。

テーマは「AI Palette(AI=AI、愛、Planette=多様な個性を共存させて場を共有する)」世界中のエンジニアが集まるオフィスであるため、多様性ということをとても大事にしてデザインされました。
オフィスという場(ハード)の提供のみならず、ここで働きたいという愛着を熟成するための文化(ソフト)を両輪とした空間づくりを目指したそうです。

●オフィスデザインにおける3つキーワード
新しいオフィスのデザインにおけるキーワードは3つです。
「Inspiration(多彩なインピレーションを創出する)」
「High Productivity(高い生産性を実現する)」
「Happy Work(幸せに活き活きと仕事をする)」

具体的には、Inspirationを具現化した巨大スクリーンと3Dサウンドのエントランスホールや、High Productivityを生み出すアジャイル開発のためのスクラムレイアウトなどがあります。
暖簾をくぐる会議室へのアプローチは、日本橋の路地からインスピレーションを得たそうです。

さらに、Happy Workを実現するための
・オフィスを周遊できる200mのストリート
・多様な食を楽しめる食堂
・ゲストのためのカフェ
・マッサージチェア、シャワーを備えたリチャージルーム
なども設置されています。

●トヨタグループならではの最新デジタルモビリティツール
オフィス内には、自動走行可能なロボットや、ゴミ捨てを行うHuman Support Robot、社内を自由に移動できるパーソナルモビリティなど、世界を代表する自動車メーカートヨタならではの、最新モビリティツールが導入されています。

ここで開発された技術は、今トヨタが進めている「WovenCity」にも取り入れられていくそうです。

※画像参照:https://www.nopa.or.jp/prize/contents/prize/2020/tri-ad.html

愛する渋谷の街に作られた働きやすいオフィス「ミクシィ本社オフィス」

日経ニューオフィス大賞3社から観る、オフィスデザインのヒント

最後にご紹介するのは、「mixi」や「モンスト」などこれまで新しいデジタルサービスを次々と切り開いてきたIT企業、株式会社ミクシィの本社オフィスです。

新しいオフィスのコンセプトは「FOR COMMUNICATION(=すべてはコミュニケーションのために)」
これは、会社のミッションと同じです。
社員と、お客様やパートナー企業と、そして地域社会と、より良いコミュニケーションを構築すべく作られた新しいオフィスは、様々なエリアを設けた楽しい雰囲気になっています。

●オフィスデザインのテーマは「街をつくる」
同社の新しいオフィスのデザインテーマは「街をつくる」
その中には、Museum(交流の場)、Bazzar(驚き・発見の場)、Town(つながりの場)の3つのフロアがあります。

<Museum(交流の場)>
展示・映像・インテリアがメインとなるフロアで、今と未来の街の景色映像が流れる巨大スクリーンや、コンベンションホールなどが完備されています。
<Bazzar(驚き・発見の場)>
緑溢れる公園のようなエリアや、野外ホールエリア、レストラン、コンビニ、スタジオ、図書館などがレイアウトされています。
<Town(つながりの場)>
住宅、商店街、公園をイメージした業務スペースや倉庫などがあります。

オフィス全体は、スケルトンの天井で開放感のある空間です。
インテリアは、シンプルですっきりとしているものの、随所にデザイン性のある家具を配置した洗練された雰囲気です。

●渋谷という街へのこだわり
オフィスの場所は、創業当時から変わりません。常にあらゆる刺激を受けられる「渋谷」に思い入れがあるそうです。
新しいオフィスには渋谷の街が見渡せる大きな窓がたくさんあり、オフィスデザインの一部として組み込まれています。

●オフィスの使命は「従業員にとっての使いやすさ」
デザイン性やユニークさばかりが注目されがちな昨今のオフィスですが、mixiでは「従業員にとっての使いやすさ」が最も大切だと考えているそうです。

新オフィスの構築も、社内の「はたらく環境推進局(総務部)」が先導し、これまでの経験やデータを活かした細やかな工夫を施しました。
例えば、来訪者用の会議室です。
これは、過去の使用データを元に最適数を確保し、社員は予約不要で使えるソファ席やハイチェア席を設置しました。

また、個室会議室の扉は自閉式になっており、ロックをかけなければ自動で開く仕組みです。
空いているのか否かがひと目で分かる他、換気もできて接触もないのでコロナ対策にも最適です。

また、すべての個人席を1,400mm幅の昇降型デスクとアーロンチェアのセットに統一して効率化をはかりました。
ゴミ箱も機能性を追求した特注で、オフィス内で統一しています。

※画像参照:https://www.nopa.or.jp/prize/contents/prize/2020/mixi.html

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