築40年以上の物件をリノベーションする企業必見!失敗しないオフィスデザインの進め方
公開:2026.01.13 更新:2026.01.21
築40年以上が経過した物件や、長年使い続けてきた自社ビルのリノベーションは、新築オフィスとは異なる視点と進め方が求められます。
自由度が高い一方で、見えない劣化や過去の工事履歴など、計画段階では想定しきれない課題が発生することも少なくありません。
だからこそ、事前に物件の特性を正しく理解し、適切な手順でオフィスデザインを進めることが、失敗を防ぎ、コストや工期を最適化するための重要なポイントとなります。
本記事では、築年数を重ねた物件ならではのメリット・デメリットから、オフィスデザインを進める際の注意点、実際のリノベーション事例までを通して、成功に導くための考え方と進め方をご紹介します。
築年数を重ねた物件とは?オフィスとして活用するメリット・デメリット解説

築年数を重ねた物件とは、一般的に築40年から50年以上が経過しているオフィスビルを指します。
代々受け継がれてきた自社ビルについても、同様の条件に当てはまるケースが多いでしょう。
築年数を重ねた物件に入居するメリット
築年数を重ねた物件は、リノベーションの自由度が高い傾向にあります。
天井や壁、床などの内装を比較的自由に変更しやすく、水回りや空調設備など、新築物件では制限がかかりやすい設備工事についても許可が下りやすいケースが見られます。
また、賃料面でも比較的お手頃な価格で、広いスペースを確保しやすい点もメリットの一つです。
築年数を重ねた物件に入居するデメリット
一方で、経年劣化が進んでいる可能性があることや、もともとの設備が古いといった点はデメリットとして挙げられます。
特に経年劣化は、表面からは分かりにくい部分で進行していることも多いため、リノベーション工事を行う際には十分な注意が必要です。
築40年以上の物件をオフィスデザインする際の注意点

築年数を重ねたオフィスへの移転、または自社ビルのリノベーションを行う際には、以下の点に注意する必要があります。
天井、床、水回りのリノベーションは要注意
築年数を重ねた建物では、天井や床、水回りを中心に、表面上では確認できない下地、配管、躯体、雨漏りなど様々なものがあります。
こうした状況を事前に把握するためにも、まずは建物を骨組みだけの状態に戻すスケルトン工事を行い、内部の状態を確認した上でリノベーション工事を進めていくことが重要です。
過去に行われた工事内容によっては計画変更を余儀なくされることも
想定外の位置に配管が通っていた、天井に梁が追加されていたなど、過去の修繕工事の影響によって、当初予定していたリフォームが実現できないケースもあります。
そのような事態を想定した上でプランニングを行うと同時に、今回のリノベーション工事内容や工事前のスケルトン状態の写真や下地補強など、後で見えなくなってしまう部分の写真を記録として残しておくことが大切です。
自社ビルの場合は、建物の図面などもデータで保管しておくと、将来的な改修時にも役立ちます。
余裕を持ったスケジューリング
前述の通り、築年数を重ねた建物では、想定外の対応や追加工事、内装プランの変更が必要になるケースが少なくありません。
追加コストをできる限り抑えつつ、理想のオフィスを実現するためには、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
特に、最初のスケルトン工事と内装工事の間には、一定の期間を設けることをおすすめします。
自社ビル含む、築40年以上の物件をオフィスデザインする方法

ここからは、築年数を重ねた物件や年季の入った自社ビルをリノベーションする際の基本的な流れをご紹介します。
1)内装やレイアウトの設計・プランニング
まずは現状を踏まえた上で、オフィスのレイアウトや内装、空調や水回りなど必要な設備を洗い出し、全体のプランニングを行います。
解体工事後に変更や追加工事が発生する可能性を考慮し、解体工事から実際の内装工事までの間には、2週間から1ヶ月程度の猶予を持たせておくと安心です。
2)解体(スケルトン)工事
リノベーションするスペースの内装材や設備、壁や床材などをすべて解体・撤去し、柱や梁、床、天井といった構造体のみを残した状態にします。
3)内装・レイアウトの再検討
建物の状態を確認し、当初のプラン通りに工事が可能かどうかを判断します。
必要に応じて修繕工事を行いながら、内装やレイアウトについても再検討を行います。
4)内装工事
最終決定したプランに基づき、内装工事を開始します。
築年数を重ねた物件をリノベーションしたケース1:弁護士事務所

こちらは、築50年のマンションの一室をオフィス用に購入し、全面リノベーションを行った事例です。
お客様からはトイレを2つ設けたいというご要望がありましたが、配管の状態を確認する必要があったため、まずはスケルトン工事のみをご契約いただきました。
その結果、ご要望を実現することが難しいと判明したため、当初のプランを見直し、改めて内装工事の契約を締結しました。
最終的には、無駄なコストや時間をかけることなく、ご満足いただけるオフィス空間に仕上げることができました。
詳しいリフォームの様子はこちらの事例記事で詳しく解説しています。
「おしゃれな壁面クロスが空間のポイントになった、法律事務所のデザイン事例」
築年数を重ねた物件をリノベーションしたケース2:自社ビルリフォーム

こちらは、築50年の自社ビルをリフォームした事例です。
必要な図面が残っていなかったため、ある程度プランを固めた上で、まずはスケルトン工事を実施しました。
その結果、外観からは分からなかった水漏れが発生していることが判明し、防水工事を行うことになりました。
また天井についても、一部に下がりや梁があるなど想定外の段差が見つかりましたが、できる限り高低差を揃え、高く見せる工夫を施すことで、開放感のあるオフィス空間を実現しました。
※写真はイメージです。実際のオフィス写真ではありません。
築年数を重ねた物件をリノベーションしたケース3:自社スペースの一部をリフォーム

こちらは、これまでテナント物件だったスペース(新築当時は駐輪スペースでした)を、自社の会議室兼レンタル会議室にリフォームしたいというご要望をいただいた事例です。
当初は開放感を演出するため天井を上げる計画でしたが、スケルトン工事を行った結果、撤去が難しい天井設備があることが分かり、天井高さを変更しない方向へプランを修正しました。
天井の高さを変更しないことで、現状の天井下地材も残して、コスト削減にもつながりました。また、天井と壁の間に水漏れを発見、防水対策工事も検討して本工事を行うよう計画をしています。
また、床についても過去の工事によってコンクリートで底上げされていたため、フラットに仕上げる内装へ変更する必要が生じました。
現在は、これらを踏まえた再プランニングを進めている段階です。
※写真はイメージです。実際のオフィス写真ではありません。
古い建物のスケルトンリノベーションまとめ
建替えまでは、予算を含めて検討が難しい場合、スケルトンにてフルリノベーションをすることは、デザインの自由度、エアコン、水回り、LED照明など最新設備にできるのが大きな魅力になります。
一方、建物によっては躯体の老朽化、給排水の本管の老朽化、アスベストが含まれている場合の対応、建物の耐震問題などもありますので、今後の将来を十分検討・計画して専門家に相談してください。
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