【新築オフィス・自社ビルづくり】進め方や内装のポイント、2つのケースを徹底解説
今回は、「自社の新築オフィスで理想の空間を実現したい」という企業様に向けて、建物の建て方から内装づくりの進め方、押さえておくべきポイント、そして実際の2つのケーススタディをご紹介します。
条件次第では意外と手軽?新築オフィス・自社ビルを建てる3つの方法

自社で新しい建物を建設するには、主に次の3つの方法があります。
● 新しく購入した土地や所有地に、ゼロから建物を建設する
最も大掛かりな方法ですが、構造・設計・設備まで自由度が高く、 最新技術を取り入れながら理想のオフィスを実現できます。
● 既存の自社ビルを外壁からリニューアルする
現状の構造を活かしつつ、外観や内装を一新する方法です。
全面建て替えよりもコストや工期を抑えながら、印象を大きく変えることができます。
● 既存敷地内に「別棟(はなれ)」を建てる
工場や倉庫など広い敷地を持つ企業では、その一部を活用して新たな建物を建てるケースもあります。
業務スペースとは別に、研修棟や休憩棟を設けるなどの活用が可能です。
新築オフィスづくりの進め方と重要ポイント

新築オフィス・自社ビルの建設は、一般的な移転や改装とは少し異なるプロセスが必要です。以下のステップに沿って進めるとスムーズです。
1)目的やコンセプトを明確にする
既存オフィスを残したまま新たな建物を建てる場合は、「新しい場所の使い方」を明確にします。一方、全機能を集約する場合は、事業の方向性や働き方を踏まえ、経営層を中心に議論することが必要です。
2)必要なスペースや広さを具体化する
組織体制に基づき、座席数・会議室数・共有スペースなどをリストアップします。
また、フリースペースやリラックスエリア、キッチンなど、付帯機能も初期段階で検討しておきましょう。
3)建設工事の依頼先を探す
建設工事とは、鉄骨やコンクリートで建物を構築し、外壁・屋根を施工する工程を指します。複数階の高層ビルなら建設会社が、2〜4階程度の低層ビルであれば工務店が担当するのが一般的です。
4)オフィス内装の依頼先を探す
フロアレイアウトの設計、床・壁・天井などの仕上げ、家具の選定・設置などを担当する、いわゆるオフィスデザイン会社です。
5)建設会社とオフィスデザイン会社の両方から見積もりを取る
担当領域が異なるため、それぞれ個別に見積もりを依頼します。
6)予算を把握したうえで、コンペなどで依頼先を決定する
新築オフィスの建設は大規模なプロジェクトになるため、複数社から見積もりを取り、比較検討して最適なパートナーを選定しましょう。
新築オフィスを建てる際に押さえておきたいポイント

理想のオフィスを完成させるために、事前に知っておきたいポイントをまとめました。
● スケジュールには十分な余裕を持つ
自社で建物を建てる場合、賃貸オフィスよりも時間と予算がかかります。
規模にもよりますが、少なくとも1年以上前からプロジェクトを始動するのが理想です。
● 建設会社とオフィスデザイン会社の役割分担を明確に
建物本体は建設会社(または工務店)、内装はオフィスデザイン会社が担当します。
間仕切り・トイレ・空調など両社で対応可能な工程は、事前に棲み分けを明確にしておきましょう。
● 決裁者を明確にしておく
新築オフィスのプロジェクトでは決定事項が多く発生します。
誰がどの範囲を決定するのかを明確にし、承認フローを整理することで工期の遅れを防ぐことができます。
● 関係業者とのコミュニケーションを密に
理想の仕上がりを実現するには、情報共有と意思疎通が不可欠です。
特に複数業者が関わる場合は、プロジェクト管理ツールなどを活用して進捗を共有しましょう。
ケース1:リフレッシュスペースを設けるために別棟を建設

こちらは、業務を行うオフィスとは別に、2階建ての低層ビルを建設し、1階を車庫、2階をリフレッシュスペースとして活用するケースです。
●業者の棲み分け
・工務店:建屋の建築、給排水配管および空調設備工事
・オフィスデザイン会社:レイアウト設計、内装工事、給排水設備工事、家具や什器の提案・購入・設置
●本ケースの特徴
・工務店とオフィスデザイン会社が直接打ち合わせを行い、役割分担を明確化
・天井デザインを施すため、スケルトン状態でオフィスデザイン会社へ引き渡し
・内装は木目とグリーンを基調にしたナチュラルで落ち着きのある空間に
・照明に企業カラーを取り入れ、カウンターバーや「CAFE」サインなど遊び心あるデザインを導入
ケース2:働きやすい環境を目指して自社ビルを建て替え

こちらは、既存ビルの老朽化に伴い、全オフィス機能を備えた2階建ての新オフィスを建て替えたケースです。
●業者の棲み分け
・工務店:建屋の建築、給排水配管工事、空調・換気・防災設備工事
・オフィスデザイン会社:レイアウト設計、内装工事、設備器具の納品・設置・配管接続、家具や什器の提案・購入・設置
●本ケースの特徴
・お客様・工務店・オフィスデザイン会社の三者で役割分担を事前に確認
・お客様自身がWebコンテンツを参考に、希望レイアウトを事前作成
・各業者に見積もりを依頼し、全体予算を把握
・オフィスデザイン会社には、デザイン設計・PM・内装・家具費用を一括で見積もり依頼
・家具はメーカーを固定せず、サイズ・グレードを統一した複数パターンで比較検討
新築オフィス・自社ビルの建設は、企業の「顔」となる空間づくりです。
建設会社とオフィスデザイン会社それぞれの専門性を活かし、目的・予算・デザイン方針を明確にした上で進めることが成功の鍵となります。
信頼できる協力会社とともに、自社に最適なプロジェクト体制を整えましょう。
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